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これは私が中学生くらいだった時の出来事です。一部の方（約２名）は御存じですが。
当時はおそらくバブルに入りたて？で世間は好景気だったのでしょう。
父は「海外研修旅行」なるものに行くことが決定しました。
旅の名前は「なんとかの青年の船、研修旅行」みたいなモノでした。
あんまり覚えていませんが。
一口で言ってしまうと、
「船で上海、香港などを目指しながら船内で毎日お勉強をし、
途中それぞれの港についたらちょっとした現地視察をし、
また勉強しながら帰ってくる。」
というカンジの昔はよく行われていた？と
思われる管理職研修のようなものだったようです。（今でもあるんでしょうか？）
とりあえず、オヤジがビッシリ乗った船ですね。乗りたくないです。
ちなみに父の会社は中国との貿易には一切関係ないし
父自身も中国語はおろか英語も話せない人です。
そんな状態で一体全体何のお勉強をしてきたのか？？それは全くのナゾです。
とにもかくにも「お勉強」を目的とした旅行なので
船の中ではビシッと時間割りが決められて、明けてもくれてもお勉強。
楽しみは毎日の食事とたまに降り立つ港での歓迎セレモニーと観光と少しだけの自由時間。
観光やらなにやらには服務員（ガイドの公務員版？）がしっかり付いて
案内してくれるので問題はないのですが、「少しだけの自由時間」は問題でした。
ここでシッカリと羽をのばし、家族達にはステキなオミヤゲを買い、
あわよくば中国美人のオネーチャンと・・・と考えたかどうかは知りません。
「自由時間を如何にして満喫するか！」は大変な問題だったようです。
というのも当時は、今程にも中国との国交は盛んではなかったし
そんなに気楽に「旅行」できる土地ではなく、情報も全くなかったようなんですね。
それなのに出発前には回りのオヤジ達から
「中国のスリは怖いぞ～～！ウエストポーチ？ダメダメ！！そんなトコに財布いれちゃぁ。
とにかく気を付けて歩けよ～～！！」などと脅かされ父＆その仲間達は悩みました。
貴重な自由時間・・・。怖い・・・。でも楽しみたい・・・。
日本にはまだまだ生意気盛りで食べ盛りなコドモ達も待っている。
ぜひとも生還しなければならない！！
そして夜な夜な相談しました。
・・・後日、無事に帰国してジマン気に現像した写真の中には
薄～～いポロシャツの、ただでさえ出っ張ったハラの上に
パスポート型の膨らみを「バッチリ」浮かべて、
上海の外灘をバックに微笑む父の姿が写っておりました。
腹巻きに巻いて素肌にフィットさせてたようですね。しかも仲間達全員で。
買い物するときはハラから財布だしたみたいです。
ヤな集団ですね・・・。
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