Hira's Flutter-Think Aloud

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No.05

失踪事件（むかしむかし）

もういい加減にイイオトナな年なのに、
親や親戚から、いーーつまでたっても聞かされるタグイの
「お前がコドモの時になぁ」というお話。誰でもヒトツやフタツはあるコトでしょう。

私もあります。ヒトツやフタツやミッツやヨッツ。

その昔、わたくしは失踪したコトがあるのです。初犯２才。（迷子ともいう）

その日、我が家はお引っ越しをしておりました。
応援にきてくれた人も含めて大人達は朝から大ワラワラと荷物運び。

子供達（当時４才の姉と私）はそこら辺にほっぽりだされて
「テキトーに遊んでいなさい！」状態。
まぁ「コドモの様子くらいは目の端で見れるさ」ってな気持ちだったのでしょう。
チビっこというのはチョロチョロ動いてますしね。

しかし、フトした瞬間。ちょっとしたスキを狙ったのかどうか知りませんが
２才のわたくしは旅立ってしまったのです。決然と。ヨチヨチと。

時間にしてどれくらいだったのか、とにかく荷物も積み込まれ
「さ～て出発だー。」と大人達がホットした時には
私の姿はカゲもカタチもなかったのです。

そりゃもう大騒ぎです。みんな真っ青。冷や汗タラタラ。
考えはどんどん悪い方へ悪い方へ悪い方へ。探しても探しても見つかりません。
「あの無邪気な笑顔はもう２度と見れないのかっっ」
などと悲観に暮れている？所に、わたくしは戻ってきました。無邪気に。

With TKならぬ、With YAOYA。八百屋のおっちゃんが連れてきてくれました。
おっちゃんがのんびり言うには
「いや～、なんか見たことあるコが歩いてるんだけんど、
お母さんはいないようだし、かーといって泣くでもナシ、機嫌はよくってねぇ。
どうしたもんかと思ってた所でウチのかあちゃんが”あっちの団地の子だわ！”
って思い出してねぇ。え？引っ越しかい？いや～そりゃぁ大変だったねぇ。
だけんど、この子愛想いいねぇ。ホント。」

その八百屋までは幼児の足では２０分くらいはかかる場所だったそうで、
タイムマシーンがあったら、その道中の自分の様子を見てみたいです。
こっそりと、カゲにかくれて。

かくして私は無事に親元に戻り。お引っ越しもできたのでしたが、
それ以来、事ある毎に
「お前は、もしかしたらあの八百屋の子になってたかもしれないんだぞーー」と
いーつまでたっても繰り返し繰り返し言われております。
・・・そんなジャイアンのウチじゃないんだから（意味不明）
当然、本人には、なーーんの記憶もございませんが、親は忘れてくれません。

数年後にまた引っ越しをした時には、近所のお宅へシッカリと預けられました。
親も学んだようですね。いいことです。（えらそう）

ところで、友達から聞いた話ですが、親がちょいと目を話したスキに
機関車トーマスのおもちゃに乗って大通りを横断し、コンビニに攻め入り
店内をブッブーと周回していた２才児がいたそうです。
しかも「イヤ！かえりゃない！」とダダまでこねて。

２才は危険なお年頃？

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